アトピーを治す方法はたくさんあります。
SNSとスマホによって、たくさんのアトピー対策法を知ることができます。
そして、迷います。悩みます。はたして私のアトピーを治すやり方はどれか? と。
結論から述べますが、アトピー対策はどれも同じです。
どれも同じだから、もたらされる結果も同じです。
だから、何をやっても治らない事態をまねくのです。
もちろん、対策法はさまざまありますよ。けれど、みんな同じです。視点が同じなのです。
つまり、アトピーをどのようにとらえているか? この視点において「アトピー対策」はみんな一緒です。
ステロイド、漢方薬、スキンケア用品、玄米菜食、温泉療法、食事制限、健康食品、自然食品、栄養療法、サプリメント、断食……ほかにもありますよね。
これらすべて、やり方はさまざまです。しかしアトピーという症状への視点はおなじです。
視点が同じとはどういうことか? といいますと、
アトピーの原因を何にするかにおいて、同じである、のではありません。
あまたある「アトピーの治し方」が主張する「アトピーの原因」は、それこそ百家争鳴です。
腸内環境がダメだの、胃腸の改善が大事なの、姿勢が悪いから治らないだの、活性酸素が原因だの、タンパク質の過剰摂取が悪いだの……それぞれが主張する原因はちがいますよね。
ですが、アトピーをどうとらえるか、どう見るかにおいて、同じなのです。
ここで火災と火災報知器を例にあげて説明しましょう。
火災が発生すると、ちかくの火災報知機のサイレンが鳴り響きます。
サイレンを止めても、火災を消さないとサイレンはふたたび鳴りますよね。
だから火を消すことが先決です。
火災を消さないと火災報知器は作動し続けます。
アトピーは火災報知器のサイレンに相当します。火災ではありません。
ここを多くのアトピー対策法が勘違いをしています。
すなわち既存のアトピー対策では、火災報知器のサイレンばかり消そうとして、火災には手をつけないのです(なにが火災の火元かもわかっていない)。よってサイレンは鳴り響きます。つまりアトピーの肌の悩みは「消えません。」
さて、東洋医学の背景となっている東洋思想では、「火災と火災報知器の関係」は自明です。
しかし、治療する段階において、この自明さは消え失せます。なぜでしょう。
病気を治すことに埋没して、すなわち火災報知器のサイレンばかりみているからでしょう。
私は漢方薬治療を10年以上やりましたが、あるクリニックで漢方医から、こんなことを言われました。「あんたのアトピーは慢性病だから治らない」
もちろん、20年以上、症状を抱えていた私です。しかし慢性化しているのはアトピー症状ではなかったのです。つまり、患者の症状しかみていなかったのです。つまり火災の火元をみていない、否、気づこうとしていなかったわけです。あるいは、もともと、そのような視点をお持ちでなかったのでしょうか。
いずれにしても病気を治そうとすると、視点が限られる好例です。
皮膚科であれ、東洋医学であれ、民間療法であれ、アトピーを肌の悩みだとかたづけてしまうことにおいて、視点が同じであり、ゆえに効果も限定的です。やめると症状がぶりかえすのはそのためです。
ちなみに、私は皮膚科も、東洋医学も、民間療法を非難するつもりはありません。どれもアトピーへの視点が同じだと言いたいのです。
ステロイドで治ったならば、それは本当に良かったと思います。
ひどい痒みのせいで眠れず、仕事や勉強に集中できないならば、皮膚科に行ってステロイドや内服薬を処方されるべきだと思います。まずは症状を抑えることは大事ですからね。
スキンケアはやるべきです。脱保湿なんてとんでもありません。
皮膚の乾燥が痒みを激しくさせます。化粧水で皮膚への水分補給は大切です。
とうぜん暴飲暴食はだめでしょう。食事において食べ過ぎは良くありません。
食事改善やスキンケアでアトピーが治ったならば、それは本当に良かったと思います。
けれど、長年、アトピー対策をあれこれ探して、ためして、やめて、ためして、やめるを繰り返しておられるのでしたら、どこかで立ち止まって考えなおした方がいいです。
アトピー完治者の私が言いたいのは以下のことです。
「自分に合ったアトピーの治し方を探すのが、アトピー治しではありません」
「あまたあるアトピー対策から正しいやり方を選ぶことが、アトピー治しではありません」
治し方が悪いからアトピーが治らない、のではないのです。
では、どうすればいいのか? ですが、このページの内容の続きが、アトピーの原因と完治のメカニズムです。あわせてお読みください。
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