私の漢方治療歴は10年です。
大学病院や街中の漢方クリニック、はたまた東洋医学の権威から身体を診て頂いていました。
ツムラのパウダータイプのものから保険適用外の煎じ薬まで広く飲んでいました。
黄連解毒剤・梔子柏皮湯・消風散・石決明・補中益気湯・十全大補湯・小柴胡湯・蝉退を土鍋で毎日、煎じて飲んでいました。
中には乾燥した皮膚に水分を送る作用のある漢方も飲んでいました。
漢方医からの説明では、肌を湿らす効果のあるそうでした。
しかし、乾燥肌は改善しませんでした。おまけに、
ある日、突然アトピーが悪化したのです。
しかも漢方を飲み続けても回復しなかったのです。
そして、顔が黒く色素沈着してしまいました。
「それは漢方薬の副作用かな」
と、漢方医から他人事のようのいわれました。
とてもショックでした。
その後、漢方医から「漢方にも副作用がある」と説明がありました。
所詮、漢方も薬です。効果も副作用もあるのです。
効果があれば必ず副作用もあります。それは薬である以上、漢方も同じです。
私はおひとりだけツムラの漢方薬で治った女性を知っています。
その方が漢方を飲んだ期間は1か月くらいでした。
一方で、私は10年以上飲みました。
私と同様に何年も飲み続けている人は多いかと思います。
ですから、ただ惰性に飲むのではなく、漢方も限界があることを知っておくべきです。
(写真は漢方薬治療中に悪化した当時の私です)
漢方薬を何十年に渡って飲んでいませんか?
漢方薬にはナチュラルなイメージがあると思います。
西洋医学の薬品に比べたら副作用がないと思ってしまいがちです。
そのせいでしょうか。私が相談に応じる方の中には、
「何十年も飲んでいる」
「診察を受けることなく通信販売で飲んでいる」
といわれる方は珍しくないのです。
アトピーにおける東洋医学の強みは患者の様子を診ながら漢方をこまめに変えていくことだと思います。
これは西洋医学にはないことです。
なのに、脈診も舌診も触診すらもなく漢方薬を飲み続けるのはいかがなものでしょうか?
もちろん、この方はアトピーを治されておられません。
では、なぜ何十年も漢方を飲み続けてしまうのでしょうか?
ここで、お伝えしたいのは「何が誰がアトピーを治すのか?」です。
医師ができることは限られています。
なぜならば医師は患者の身代わりになって生きるのは不可能だから。
そうです。
患者自らがやるべきことがあるのです。
ただただ決められた診察日に通院するだけでは私のように20年以上も闘病で苦しむことになるでしょう。
漢方治療の体験については次のページで書いていますので、ぜひ読んでください。
文責/非営利活動法人 日本成人病予防協会会員 健康管理士 渡辺勲