ハウスダストを除去するために布団やカーペットを毎日、こまめに掃除をされていますか?
相談者さんのなかには、家を新築したり「家ごとクリーニング」された方がおられるくらいです。
ですがハウスダストを除去してもアトピーが良くならないものです。
あなたがアレルギー疾患(アレルギー性鼻炎や、喘息など)であり、血液検査の結果、「ハウスダスト・ダニ」がアレルゲンであるならば、ハウスダスト対策は必要でしょう。
ですが、そうではなければハウスダスト除去に頑張る必要はありません。
ハウスダストとアトピーの関係
アトピー性皮膚炎とアレルギーは違うことを明確にするために、まずアレルギー反応がなぜ起きるか知っておきましょう。
アレルギーを引き起こす原因物質をアレルゲンといいます。
アレルギー症状はアレルゲンへの免疫機能の過剰反応によって起きます。
アレルゲンには様々あります。ひとつが「タンパク質」です。
ちなみに「ダニ」「ダニの死骸」「ダニの糞」はタンパク質でできています。
ハウスダストに「ダニ」「ダニの死骸」「ダニの糞」が含まれています。
それゆえにハウスダストは、アレルゲンとしてふるまうのです。
「ハウスダスト」に陽性反応があった場合、部屋の掃除はこまめにした方が良いです。
しかし血液検査で「ハウスダスト」にアレルギー反応が出なかったならば、ハウスダスト除去でアトピーが治ることに期待しないことです。
アトピーにはアレルゲンがないからです。
よって何かを除去してみてもアトピーが治るとは限らないのです。
過剰に潔癖にこだわる必要はありません
私はアトピーの方のご相談に13年間も応じてきましたが、部屋の掃除をきちんとすることで改善できた人を私は知りません。
あるアトピー患者はこのように私に言いました。
「私は血液検査をした結果、ハウスダストに反応があった。しかし掃除をしても肌の状態は変わらないのです」
このように言われる人は珍しくありません。
先日、相談に来られた男性は40年以上のアトピーを抱えた方でした。
この方はこのように体験を話されました。
血液検査でハウスダストに陽性反応があったのですが、「競走馬を育成する牧場で働いていた時、まったくアトピーはでなかった」と、私に言われました。
馬をブラッシングする際、大量の馬のフケや毛が空中に舞い上がるそうです。
もちろん鼻から大量のほこりを吸い込みます。
しかし、アトピー性皮膚炎は厩舎で働いている時には発症しませんでした。
この事例からもわかるようにアトピーはアレルゲン除去の有無でどうにかなるものではないのです。
なぜならばアトピーには特定の原因物質(アレルゲン)がないからです。
つまりアレルゲンである「ハウスダスト」を除去しても除去しなくても治る時は治るのです。
小児のアレルギーにはアレルゲン除去は必要です。アレルゲンがきっかで症状がでるからです。
しかし、大人のアトピー性皮膚炎に、アレルゲンによる影響は乏しいのです。
もちろん、アトピー性皮膚炎はアレルギーの範疇に入ります。
しかし「アトピー」は「アレルギー」と症状は似ていても原因は違うのです。
25年以上アトピーだった私ですが掃除も普通にやっていました。
肌が良くなってからそろそろ10年にはなります。
カーペットの上で昼寝していても再発はありません。
恐らく、あなたの家の居間のフローリングの方が綺麗だと思います。
左がアトピーの頃の私です。右がいまの私です。
対症的対策よりもっと根本的なアトピー対策が必要!
ハウスダスト対策は対症的対策に過ぎません、
アトピーの原因を除去しても、季節の変わり目にアトピーが復活していませんか?
これがアトピーの対処療法の特徴です。
毎日、悩める方にお会いして相談に応じていますが、
真面目で頑張り屋さんで一人でコツコツ我慢強い方が多いです。
徹底的にアレルゲンを避けることをされます。
でも治らない。そして燃え尽きる。
もうそろそろ目先だけの対策=対症療法はやめましょう。
系統立ててアトピーの原因と完治のプロセスを学ぶことでしか、アトピーは治りません。
では次のリンクをクリックして、きっちり系統的にアトピーの原因と完治のメカニズムを学びましょう。
私がハウスダストを除去しなくても、アトピーを完治できた理由を解説します。
文責/特定非営利活動法人 日本成人病予防協会 健康管理士 渡辺勲