シャンプー・リンス選びに気をつけることで頭皮のかゆみ・フケの改善を目指していきましょう。
地肌のかぶれ・かゆみの多くは日用品による接触皮膚炎が原因と考えられるからです。
あらゆる髪の毛に使用する日用品を見直すことが効果的なケアの方法となります。
ここで、あまり指摘されていないことを述べます。
それは、頭皮の皮膚疾患には食事内容も関係していることです。
ですから、体の中からの改善も必要です。こちらも詳しく解説します。
アトピーと頭皮のかゆみ・フケは関係あるのか
「かゆみ」「フケ」それぞれ解説していきましょう。
頭皮の痒みの原因について
アトピーの頭皮は乾燥しています。そして、頭皮のバリア機能は低下しているので水分蒸発が激しく潤っていません。
また外部からの刺激と細菌の増殖を防いでいる皮脂膜が喪失しています。ですから、肌が「かぶれる」などのトラブルが起きやすいです。
これらを防ぐためには、頭皮に潤いを与えることです。乾燥が痒みの大きな原因だからです。
さらに頭皮に刺激を与えるシャンプー・毛染め剤には注意しましょう。
そして、後述しますが食生活にも配慮する必要があります。
では頭皮のフケの原因とは?
フケとはターンオーバーによって古い角質がはがれ落ちたものです。
ターンオーバーとは肌の新陳代謝であり、1カ月くらいで皮膚は生まれ変わるのです。
このターンオーバーのサイクルが何らかの原因で早くなった場合、フケが多くなります。
また頭皮が乾燥していると痒みが激しくなります。掻き破ることで大きなフケができます。
爪でフケをめくる癖があれば、かさぶたができやすくなります。
では、どうして頭皮は乾燥しているのか?
その原因については次の章で解説します。
アトピーの頭皮のフケ・かゆみの原因は2つある
アトピーの頭皮トラブルの原因のひとつに乾燥肌があります。
では、なぜ頭皮が乾燥しているか?
これには大別して2つの原因があります。
それは、外的・内的に分かれます。
たとえばこめかみがジュクジュクしている人もいるでしょう。
そのようなケースでは内的原因も考慮して改善への対策をする必要があります。
頭皮のフケ・かゆみ2つの原因
では、頭皮のアトピーの2つの原因(外的・内的)について解説します。
外的原因とは?
シャンプーやリンス、毛染め剤、パーマ液といった洗浄剤・日用品に含まれる化学物質による刺激で、肌がかぶれる場合があります。
これら製品に含まれている洗浄成分や界面活性剤は頭皮から皮脂を奪い、乾燥肌を促進するからです。
よって乾燥した頭皮は、痒みが激しくなります。
内的原因とは?
体内の毒素は肝臓や腎臓で解毒排毒されます。
しかし、この機能が正常でない場合、毒素が体内に滞留する危険を回避するために、皮膚から毒素が排泄されます。
頭皮の場合、脳からの排泄に留意したいのです。
脳が頭の皮膚から毒素を排泄した場合、かゆみが激しくなったり、ジュクジュクしたりします。
ですから、食生活を見直すなどして、体内から治していく必要があるのです。
頭皮のかゆみ・フケの2つの原因を詳しく解説 そしてそれぞれの改善方法とは?
頭皮のかゆみ・フケには大きく2つの原因があると述べました。
まずは大きく原因をつかんで、細かい注意点・改善方法を解説していきます。
では、まずは外的原因について、シャンプーなどの洗浄剤の注意点について解説します。
シャンプー・リンスに含まれる化学物質に注意
シャンプーやリンスに含まれる界面活性剤や防腐剤、湿潤剤に気をつけてください。
これら化学物質が頭皮の皮脂を奪い、乾燥肌になるためです。
まず、商品を購入する際、必ず成分表示を見て判断してください。
成分表示は容器の裏側に掲示されています。
では成分表示の見方について以下にて解説します。
頭皮アトピーの悪化を防ぐために避けるべきシャンプー・リンスの成分リスト
洗髪の洗浄剤には「敏感肌用」「低刺激」「自然派」またオーガニックなど自然由来の成分を使用している商品も販売されています。
しかしながら、ここで注意してほしいことがあります。
オーガニック・自然由来と書かれていても、実際は化学物質が含まれていることが珍しくないからです。
シャンプーやリンスの容器の裏にある成分表示に次の言葉あれば、その商品の使用を避けた方が無難でしょう。
【避けたい成分一覧】これらの言葉が成分表示に書いていたら要注意です
- 「硫酸」
- 「酢酸」
- 「スルホン酸」(以上、界面活性剤)
- 「パラベン」(防腐剤)
- 「フェノキシエタノール」(防腐剤)
- 「コカミドDEA」
- 「BG」
- 「ブチレングリコール」
- 「PG」
- 「プロピレングリコール」
- 「安息香酸」(防腐剤)
- 「シリコン」(メチルシリコン・ジメチコンなど)
これらの化学物質は頭皮の皮膚を覆う皮脂を奪い去ります。そして、皮膚バリア機能が低下させます。
「無添加」「オーガニック」「自然派」「赤ちゃん用」「低刺激」「界面活性剤不使用」「パラベン不使用」など……これらの言葉に安心を得て、商品を選んでられると思いますが残念ながら間違っております。
少しでも天然成分が入っていたら天然100%と容器に表示できるからです。
あるいは、原材料に含まれる化学物質は記載する義務がないため、オーガニックだからといって安全とは限りません。
「界面活性剤」不使用とうたう商品が出ていますね。しかし、これも明らかなゴマカシです。
なぜなら界面活性剤を使用しないと全ての成分が混ざらないからです。
各種混入成分を混ぜてミックスさせても時間が経過すれば互いの成分が分離します。
これでは売れません。しかし界面活性剤を入れると分離はしません。ですので「界面活性剤不使用」な商品はありえません。
「界面活性剤不使用」と宣伝すれば安心を与えられるので、単に売るためのキャッチコピーに過ぎないわけです。
ただし、石油由来の界面活性剤が悪いのであって天然由来なら、まず安心です。
しかし防腐剤が石油由来であれば元の木阿弥です。
「パラベン不使用」であっても安心できません。
防腐剤であるパラベンを入れないと腐ります。ですのでパラベンを入れないと腐敗します。そんな商品もありえないわけです。
パラベンは悪名高くなりましたので最近はパラベン不使用と宣伝するわけです。
しかしパラベンを入れない代わりにフェノキシエタノールなどの防腐剤を入れているケースが多くみられます。 気をつけてください。
上記の注意点はヘアトニックや髪を染めるヘアカラー商品にも言えることです。
ですが、いくら天然成分の商品であっても合わないケースもあります。
よって、敏感肌用の低刺激シャンプーを使用して使い心地を比べてみることをお薦めします。そうやって自分に合うシャンプー・リンスを見つけていきましょう。
化学物質に過度に神経質になるのもストレスになりますから、ほどほどの配慮が望ましいです。
「石けん由来シャンプー」で地肌の乾燥は悪化する
石けん由来のシャンプーは安全なのか? と、あなたは思ったことでしょう。
しかしそれがいけないのです。
石けんはアルカリ性ですので皮膚を荒らします。そして皮膚から潤いを奪い去ります。
私は長年、石けん由来シャンプーを使用することで、ずっと地肌がガサガサしていました。
全体が接着剤で塗り固められているような違和感に悩みました。
石けんシャンプーには固形タイプ・液体タイプがあります。また手作り製法石鹸もあるみたいですね。
ですが、いづれもアルカリ性です。
アルカリ性は肌の潤いを奪いますので、石けんは控えた方がいいでしょう。
では、現在使用されているシャンプー・リンスが石けん由来かどうか、知る方法を教えます。
成分表示に次の言葉があればそれは形状が「固体」タイプ「液体」タイプであれ「石けん」です。
「石鹸素地」
「カリ石けん素地」
「脂肪酸ナトリウム」
「水酸化ナトリウム」
まずは、今まで述べてきたことに配慮して頭皮のかゆみ・フケの改善を目指しましょう。
以上が頭皮アトピーの外的原因についてでした。
では、次からは内的原因について解説していきます。
脳の毒素の排泄による頭皮のアトピー
そもそも皮膚は人体最大の排泄器官です。毒素が皮膚を通して排泄されるのです。
もちろん頭皮にも毒素が排泄されます。脳は臓器ですから排毒が必要です。
脳を包む頭蓋骨には隙間があり、その隙間から毒素が排泄されます。
ちょうど隙間のあたりで痒くなったり、フケがでやすくなるのです。
さらに症状が悪化するとジュクジュクと地肌に滲出液があふれ出ることもあるでしょう。
あなたは「こめかみ」部分や「後頭部」、額と「髪の生え際」が痒くありませんか?
実はそれらの部分は頭蓋骨の隙間にあたるので排毒の場所なのです。だから痒くなったり乾燥が激しくなったりするのです。
まず初めに痒くなる部分に「こめかみ」「髪の生え際」があります。
そして、盆の窪(ぼんのくぼ)と呼ばれる「後頭部」の痒みもしつこいです。
さらに症状が悪化すると乾燥と痒みが全体に広がっていきます。
頭蓋骨は複数の骨で形成されいます。互いの骨が「まるで呼吸をしているように」1分間6回以上は開閉しているのです。
開閉することで頭蓋骨の内部にたまった気や毒素を外部に排泄するのです。
しかし、脳にストレスや緊張が加わると頭蓋骨が固く閉ざすので「呼吸」=排毒が正常にできなくなります。
正常に排毒できなくなると排毒しやすい「こめかみ」や「後頭部」から毒素をいっぱい出そうとします。
漢方薬や玄米食で排毒を試みた時、頭皮に浸出液がでるのは、これが一因です。
では、どのような改善への対策があるでしょうか?
これには2つポイントがあります。
まずは、ひとつめです。
毒素となる食品の過剰摂取をやめることです。食べ過ぎが体内で毒素(食毒といいます)になるからです。
では、どのような食品の食べ過ぎを注意するべきなのか?
どんな食べ方をすべきかについては次の必読記事を読んで対策をしてください。
さらに2つめの改善ポイントです。
悩みごとが多いとか、同じことばかり考えて思案してませんか?
そうであるならば、脳が疲れているかも知れません。
よって、意識して考えない時間をつくるなど、頭を休める時間と余暇を日常生活で取り入れてください。
洗髪のやり方のポイント
洗い過ぎると、ますます乾燥を悪化させ痒みを増大させます。
また、爪を立てずに指の腹でやさしく洗いましょう。
そして、よくすすぎましょう。
すすぎが足りないとシャンプーの成分が地肌に残ります。
リンス剤は地肌につけないようにしましょう。髪の毛になじませる感じで、そしてよくすすぎましょう。
もしくは、リンスは不使用でいいかと思います。
ドライヤーの温風を地肌に当てないように。基本はタオルでよく水分をふき取りましょう。
頭皮にステロイドは改善方法として有効なのか?
私がアトピーだった頃、丸坊主にして薬を塗りたい衝動に何度も駆られました。
でも、今思えば薬を塗らなくて良かったです。
ステロイドのローションがあるそうですが、私はお薦めできません。
その理由は以下の通りです。
頭皮は他の部位に比べて薄いのです。よって、薬の吸収率が高いといえます。
ステロイドの副作用に皮膚が薄くなる(皮膚萎縮)というのがあります。
肌が薄くなれば乾燥肌が悪化します。痒みが激しくなります。掻き壊しで皮膚は著しいダメージを受けるでしょう。
また、ステロイドを急にやめるとリバウンドで苦しむことになります。とても耐えられないように思えます。
皮膚が薄い部位ゆえにステロイドの影響は大きく、ですから必ず医師の指示に従って使用してください。患者の判断で勝手に塗るのは絶対にやめましょう。
私が頭の痒さで20年以上も苦しんだ末に分かったこと
頭皮のアトピーのための対策についてお話してきました。
そして合わせて考えておきたいことがあります。
それはアトピーをどうやって完治していくか? です。
すっきり完治するためには、ある考え方を身に着ける必要があります。
私はこのことに気づけませんでした。何か対策をすれば治ると思っていたからです。
だから20年もアトピーに苦しみました。
今では、下の写真のようにアトピーを完治させて、髪の毛を染めることができました。
では、どうやって私は完治させたのか?
このことは次のページで書いていますので、ぜひお読みくださればと思います。
文責/NPO法人日本成人病予防協会会員 渡辺 勲